シンシア動物病院

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シンシア動物病院(倉敷)ニュースレター53:何処まで広がるリコール問題

      2019/07/22

アメリカでのペットフードリコール問題は、いまだハッキリせず、リコールは、フードだけでなく、スナック類、家畜の飼料、魚の飼料と広がっており、いまやリコール対象品以外のフードを探す方が難しいほどである。
最初、ニューヨーク州がアミノプテリンという毒物が出たと報告があり、つぎにFDA(Food and Drug Administration)の報告では、アミノプテリンは確認できなかったが、家具などの塗装に使われるメラミンと言う化学物質が検出された。その汚染源が中国から輸入された小麦グルテンと判明。FDAはメラミンが今回の腎不全を起こした原因であると確認できなかったが、国内での使用は認めていないため輸入禁止処置をとった。その後、中国から輸入した米グルテンにも見つかりしてリコール品目がめちゃくちゃ増えて、今ではリコールでない品を探すのが難しいほどである。
また、最新の情報では、汚染した小麦グルテンは、実は単に小麦粉だったと言うことである。
何故メラミンが混入したか不明だが、推測ではグルテン濃度を水増しするためではないかと言われている。
つまり、グルテンなどタンパク質を測定するのに、含有される窒素を測定するので、メラミンはその窒素化合物なので加えられたと言う。
まあ、中国の悪徳業者に引っかかったと言うことか。
製造元は、中国かどうか不明で、中国としてはアメリカに抗議しているが、輸出業者が中国の企業であり、その会社は無くなっているため、あまり強く言えないのでは。
日本も輸入の監視体制強めると言うことであるが、安心はできない。
当院でも、最近急性腎不全のワンちゃんがきて、平行輸入のフードを食べていると言うことであったため、念のため破棄してもらった。

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