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シンシア動物病院(倉敷)ニュースレター26:日本動物保護管理協会って何?

      2019/08/01

動物の保護及び管理に関する法律(現 動物の愛護及び管理に関する法律)が出来たとき、環境省がこの法律の精神を広く一般に広めるためにまず作ったのが(社)日本愛玩動物協会。この協会はペットフードメーカーなどのペット業界がメインとなって作られた。また、正しい飼い方などのメッセンジャーとして愛玩動物飼養管理士なるものをつくり、その検定事業等も行い、そこそこ収益がでている。なかなかうまいこと考えたものである。次に作ったのが(社)日本動物保護管理協会である。この構成会員は、全国各都道府県や市の地方獣医師会と数県の県動物保護管理協会である。実質は日本獣医師会と言ってもいいくらいである。この二つの法人の目的はどちらもほとんど同じで、動物愛護精神の普及である。なにが違うかと言うと、方やペット業界、方や獣医師会関係ということである。分ける必要ないと思うのだが。後者は、'82年に設立されて今まで何をしていたかと言うと。しつけのテキストを作って売ったり、講演会をしたり、動物愛護活動の協賛などしている。しかしこんなことは、他の団体も皆同じようなことをしており、わざわざ補助金を出して南青山の一等地に事務所構えてやることじゃないように思える。20数年前に、マイクロチップのデータ管理を一手に引き受けてやることを考えていたとしたら、驚きである。もしそうだとしても、家賃も人件費も無駄使いだと思う。そもそもデータを一元的に管理する必要は無く、地方自治体で管理すればいい問題である。迷子探しや、放棄された動物の飼い主の責任を追及するために利用するのだから。
環境省として獣医師の組織が必要なら、獣医師会は農水省、JAHAは厚生省の管轄であるが、そんな縦割り行政に拘らず協力を仰げばよい。実際、農水省管轄の獣医師会が厚生省の狂犬病予防業務をやっているのだから。
ところで、以前厚生省にマイクロチップのことで問い合わせしたとき、あまり気のない返事だったのは、環境省が頑張っていたからかな?お互い協力して国民のためになる様に考えて欲しいものである。狂犬病の登録料を納め、さらにマイクロチップの登録料を納めることには反対である。

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