シンシア動物病院

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シンシア動物病院(倉敷)ニュースレター13:犬に馬インフルエンザが感染

      2019/08/01

今年1月に、フロリダのドッグレース場でグレーハウンド24頭が発熱,咳を伴う風邪のような症状を発症。内8頭が死亡するという報告があった。その後全米のレース場の犬、数百頭が同様な病気にかかったらしい。分離されたウィルスは、馬インフルエンザ・ウィルスの仲間らしい。当然、レース場は隔離されているが、種をこえて感染したと言うことは、他の野生動物にも感染する可能性があるため、現在調査している。
咳をする風邪症状の病気にケンネルコフと言う病気があり、臨床家は多頭飼育しているところからの発生となると、まずこの病気を疑う。この病気は、bordetella 菌によっておこされる気道感染で、ドキシサイクリンで治療される。しかし、今回の病気は、10-21日続く咳、二次感染により死につながる重篤な肺炎、発熱があり、積極的な抗生剤治療が必要と思われる。
まだ日本での感染報告はないが、臨床家として、ちょっと気をつけておく必要があるかもしれない。

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