シンシア動物病院

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シンシア動物病院(倉敷)ニュースレター11:ピットブル等飼育禁止法

      2019/08/01

今、アメリカでは200以上の都市で、カナダでは26以上の地方自治体で、ピットブルなどの人に対して危険と思われる犬種を制限する法律が施行されている。
コロラド州のデンバーでは、2005年5月から、126頭の犬が引き取られたと言う。
この法律は、地方によって多少の違いはあるが、攻撃性の強い犬種を減らして、犠牲者を少なくしようと言う法律である。
新しく飼うことの禁止、移動の禁止、飼う事自体の禁止、避妊去勢の義務化、傷害保険加入などあるみたいである。
この法律に対する獣医師の立場は、微妙である。というのは、ある犬が指定犬種である場合、それを当局に報告する義務があるのか、またそれは獣医師の守秘義務に違反しないかと言う問題である。この法律の、獣医師に対するガイドラインは明確にしめされてなく、非常にあいまいな法律である。
しかしそれとは別に、獣医師として飼い主に、この法律の趣旨を説明する必要はあるだろう。小さな子供たちの犠牲者を出さないために。
ちなみに、この法律の動きに伴い、猫の爪切除の禁止とか、飼い主の法律上の呼び方を、Owner(所有者)から Guardian(保護者)にするなど、変わってきた。イギリスと違い、まだ断尾や断耳をおこなっている。いずれはしなくなると思うのだが、日本の含めて早く禁止して欲しいものである。

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